「念願のeMTBを譲ってもらったので、ちょっと近所の山でも走ってみよう」――そんな軽い気持ちでeMTB(電動マウンテンバイク)に乗り出かけたのがすべての始まりでした。eMTBはまだ2回目、登山経験もゼロの完全初心者だったボクが、その日味わったのは、スリルと後悔、そして教訓でした。
山の中で迷子になり、雨、冷え込み、電波不通、迫る日没…次々と訪れる危機。この記事では、初心者がどれだけ危険な目に遭うか、そしてどんな準備が必要だったのかをリアルな体験を通じてお伝えします。最後には「これがあれば助かった!」と思ったアイテムもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
軽い気持ちが大間違いの始まり
その日は天気も良く、試走がてらに近所の小さな山へ出かけました。こどものころから何度も登った山、小学校1年生から遠足コースになるような場所だし、余裕だろう――そう高をくくっていたんです。
eMTBの集まりに入れてもらい、コミュニティのボスに譲ってもらったスペシャライズド。

フルカスタムのケニーヴォ
前日、20人程でしたトレイルライドが楽しすぎて、近所の山に行ってみると・・・
山頂にまで約10分。物足りない。
「こんなもんか」と山頂で休憩していると、ふと視界に入ったのが登山コースの反対側。そこには道なき道が続いていて、「コレコレ!きのうみんなで走ったヤツ!」と何の準備もなく、ひゃっほーと進み始めました。
ところが、それが地獄の入り口だったのです。
雨、迷子、迫る日没:初心者が陥る最悪のシナリオ
道なき道を調子に乗って下っていくと、次第に地形が険しくなり、行き止まりばかり。「じゃ、こっちにいってみよう」と違うルートを選んでも、また行き止まり。何度か繰り返して、下るのはあきらめてもと来た道を帰ることにする。
帰れない。
来た道がわからない。違うルートを見つけて登っても小高いところにたどり着くばかりで、山頂がどちらかもさっぱり。スマホを取り出して位置を確認しようとしましたが、電波が届かず使い物になりません。正午過ぎの太陽も少し動くだけで位置が変わりアテにできず。
さらに追い討ちをかけるように、ポツポツと雨が降り始めました。気温は急激に下がり、濡れた体が冷え込む中、防寒具もカッパも持っていない僕は「まずいな…」と不安がどんどん膨らみます。
この時点で、日没まで残り3時間ほど。初心者の僕には「3時間あれば十分だろう」という甘い考えがありましたが、山中では想像以上に時間がかかることを知らなかったんです。
バッテリー切れ寸前、冷え切った体:限界に追い込まれる
eMTBのバッテリー残量は20%、スマホは50%。飲み物はあとわずか100ml。タイヤの空気は抜け気味で、補充できる空気入れも持っていない。万が一のためにバイクを置いて歩いて下山しようとも考えましたが、譲ってもらったばかりの愛車を山中に置いて帰っては、回収に来ることもできないだろうと、せめて置いて帰れる後でわかりやすい場所を探し回る。
「とにかく上へ。光の射す方へ。」進めど進めど行き止まり。同じところをぐるぐる回っているような気もするし、心の中では焦りがピークに達していました。
明日は妻の誕生日、でも帰れるのか…?
頭の片隅には、翌日が妻の誕生日であることもずっと引っかかっていました。ケーキを買って家族でお祝いするはずが、このままでは自分が家に帰れないかもしれない――そんな恐怖が押し寄せてきます。
「今までラッキーでいろんな困難を乗り越えてきたボクがこんなところで死ぬわけない」と自分を励ましつつも、体は冷え、精神的にも限界に近づき、何度も立ち止まりました。
救助の声が聞こえた瞬間の安堵
eMTBのバッテリー残も13%というところで、ラストアタック。
今までとはなにか違う!行ける!あの上、めちゃくちゃ明るい。
たどり着いた先は… 送電線の鉄塔。
かなりガックリ来るも、鉄塔には番号が振ってある。ここならeMTBを置いていっても回収できる。(と思う)少し開拓されていて高速道路が見える。電波も復活で位置も方角も確認(思ってた方角と90度ズレてた)工場らしき屋根も見える。助かったー バッテリー残11%あるし工場目指して下りよう。行ける?急すぎない?行くしかないっと漕ぎ出すも5mくらいで前転。新品のヘルメットにも深い傷が。
下山はあきらめて鉄塔にチェーンロックをかけて身ひとつで下りよう。町役場に電話し迷子になっている旨を説明し、鉄塔からの下山ルートのアドバイスを求めると、「遭難ですね、そこを動かないでください」と言われ、警察と消防が救助に向かうとのこと。寒さと不安に震えながら、野生のキツネにでくわしたりしながら待っていると、遠くから「おーい!」という声が聞こえた時の安堵感は一生忘れられません。
救助に来てくれた方々のおかげで無事に帰宅できましたが、もし連絡が遅れていたらどうなっていたか…。この経験を通じて、準備の大切さを身をもって学びました。
これがあれば遭難は防げた!必須アイテムリスト
今回の経験を踏まえ、「これさえあれば助かった!」と思うアイテムをまとめました。初心者の方には特におすすめです。
1. やむを得ずeMTBを置いて帰る時のために:AirTag&ケース
- スマホの電波が届かない状況では、AirTagが大活躍します。バイクやバッグに仕込んでおけば、位置を特定できます。特に雨天対策として防水ケースは必須!

2. 雨対策:コンパクトなカッパ
急な雨に備えて、折りたたみカッパを持っておけば濡れる心配がなくなります。濡れると一気に冷えるので重要です。
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3. 防寒グッズ
薄手でも暖かい防寒グッズがあれば、冷えた体を守れます。特に秋冬の山では必須。


4. ハイドレーションバッグ&エナジー補給食
飲み物が切れる不安を解消してくれるのがハイドレーションバッグ。またエナジージェルで素早くエネルギー補給もできます。
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5. メンテナンスツール
空気入れや工具、小さなトラブルを自力で解決するために必要です。


6. モバイルバッテリー
スマホの充電切れはパニックの素。モバイルバッテリーがあると安心。

7. 安全対策:熊よけ&笛
動物対策には熊よけスプレー。また、笛は救助を呼ぶためのシンプルかつ有効なアイテムです。


まとめ:初心者こそ準備を怠るな!
今回の体験を通じて、「自然は予測不可能」だということを痛感しました。特に初心者の方は、自分の体力や装備を過信せず、万全の準備を整えることが重要です。今回紹介したアイテムを揃えて、安全で楽しいアウトドアライフを送りましょう!